vol.5 奥目黒とは
今回は目黒駅・中目黒駅から西に向かった先にある『奥目黒』に上質な世界が広がっていると
某有名雑誌で特集されていたのでエリアレポートをお届けしたいと思います。
奥目黒とは、中目黒~自由が丘間にある「祐天寺・学芸大学・都立大学」の
3エリアを指しているらしく、いずれも東急東横線からアクセスすることが出来ます。
某有名雑誌では、某有名芸能人の方々が素敵なお店をたくさん紹介していましたが、
不動産屋的な目線でそんな素敵なお店が出展しているエリアの特性をお届けできればと思います。
今回は主に3種類の人口(昼間人口・商業人口・夜間人口)を用いた立地特性で商業分析を行っていきます。
昼間人口・商業人口・夜間人口とは・・・
昼間人口――常住人口に他の地域から通勤してくる人口(流入人口)を足し、
さらに他の地域へ通勤する人口(流出人口)を引いたもの、
つまり主にその地域で働いている・就学している人の数を指します。
商業人口――買物人口とも言われています。
経済産業省の商業統計に含まれる小売業年間販売額を〇〇人というように
変換・推計したデータのことを指しており、その地域にやって来て買い物をする人の数を指します。
夜間人口――常住人口のことを夜間人口と呼びます。つまり、その地域に住んでいる人の数を指します。
祐天寺
3エリアの中で最も昼間人口が少なく、夜間人口が多いエリアです。3エリアの中では世帯数が一番多いのも祐天寺となっています。
居住型エリアなので駅前も飲食店で賑わっているという雰囲気ではなく、駅から離れるとすぐに住宅街になります。
このようなエリアでは人の往来が少ないため、従業員の確保も商業エリアに比べると簡単ではないので、
新規顧客を回転させて売上を構築するタイプの店舗には不向きとされており、逆に地域密着型でリピーターを獲得しやすい業種・業態にとっては
周辺(隣の中目黒等)に比べて賃料も低く、参入障壁が低いエリアと言えるのではないでしょうか。
調査地域データ 祐天寺駅(0.5km)
【需要特性(人口統計及び事業所統計)】
Worker数 | 学生数 | その他数 (家庭内等) | 夜間人口 | 商業人口 | 小売業 事業所数 | 飲食料品小売業 事業所数 | 飲食店 事業所数 | |
対象商圏内 | 4,937 | 1,061 | 3,828 | 16,301 | 17,586 | 152 | 43 | 104 |
【貸店舗:全階層坪単価(アットホーム・レインズ参照)】
全階層(直近1年) | |
平均坪単価 | ¥19,305 |
最高坪単価 | ¥33,500 |
最低坪単価 | ¥9,900 |
【貸店舗:1階坪単価(アットホーム・レインズ参照)】
祐天寺(直近1年) | |
平均坪単価 | ¥21,450 |
平均坪単価(飲食店可) | ¥27,350 |
学芸大学
学芸大学駅の東口・西口の双方に商店街があることもあり、
他2エリアと比較すると断トツで商業人口が多く、商業集積が高い立地と言えます。
駅の周りには6つの商店街があり、ドラッグストアやスーパー等の生活用品店から大手チェーン・個人経営など大小様々な飲食店がひしめき合っています。
昼間人口・夜間人口のいずれも多いので、人の往来は高いと言えます。
その為、カフェやパン屋、バルなど様々なおしゃれ飲食店の激戦エリアとしても知られており、出店候補地としても人気のエリアなので、
物件情報の入れ替わりも早いエリアとなっています。
調査地域データ 学芸大学駅(0.5km)
【需要特性(人口統計及び事業所統計(数))】
Worker数 | 学生数 | その他数 (家庭内等) | 夜間人口 | 商業人口 | 小売業 事業所数 | 飲食料品小売業 事業所数 | 飲食店 事業所数 | |
対象商圏内 | 1,056,365 | 269,002 | 334,536 | 1,378,310 | 1,945,203 | 13,163 | 3,380 | 10,141 |
【貸店舗:全階層坪単価(アットホーム・レインズ参照)】
学芸大学(直近1年) | |
平均坪単価 | ¥23,894 |
最高坪単価 | ¥55,000 |
最低坪単価 | ¥7,300 |
【貸店舗:1階坪単価(アットホーム・レインズ参照)】
学芸大学(直近1年) | |
平均坪単価 | ¥26,645 |
平均坪単価(飲食店可) | ¥33,650 |
⇒学芸大学 物件一覧
●駅から徒歩3分 1階 パスタ店居抜き(重飲食可能)
●駅から徒歩1分 中2階 スケルトン(重飲食可能)
●駅から徒歩3分 1階 コンクリート打ちっぱなし スケルトン(サービス・物販)
●駅から徒歩2分 3階 スケルトン(軽飲食・サービス・物販可)
都立大学
都立大学は渋谷駅から電車で10分、ターミナル駅である自由が丘駅も隣にあり
アクセスが良好にも関わらず、奥目黒エリアで最も飲食店が少ないエリアです。
しかし地域に根付いた老舗店舗や、オープンされてすぐに食べログ百名店に選出
されている人気飲食店等も店舗展開しているエリアです。
また、学芸大学駅~都立大学駅や駒沢大学駅~都立大学駅はパンの激戦エリア、都立大学~自由が丘はスイーツの激戦エリアとして、
多くの需要を獲得しています。
調査地域データ 都立大学駅(0.5km)
【需要特性(人口統計及び事業所統計(数))】
Worker数 | 学生数 | その他数 (家庭内等) | 夜間人口 | 商業人口 | 小売業 事業所数 | 飲食料品小売業 事業所数 | 飲食店 事業所数 | |
対象商圏内 | 5,610 | 1,463 | 3,623 | 14,708 | 19,786 | 130 | 39 | 91 |
【貸店舗:全階層坪単価(アットホーム・レインズ参照)】
都立大学(直近1年) | |
平均坪単価 | ¥18,025 |
最高坪単価 | ¥25,000 |
最低坪単価 | ¥13,000 |
【貸店舗:1階坪単価(アットホーム・レインズ参照)】
都立大学(直近1年) | |
平均坪単価 | ¥20,750 |
平均坪単価(飲食店可) | ¥22,350 |
最後に
祐天寺・都立大学
上記2つのエリアは厳選された店舗だけが点在しているため、
周辺飲食店と価格競争やお客の食い合いも起きづらいです。
またファミリー層が多いエリアなので、地元のお客を獲得することが長く続く店造りに繋がります。
学芸大学
こちらは飲食店、サービス店、物販店、新旧ひっくるめて様々な業態の店舗が混在しています。
昼夜問わず多くの老若男女が往来しているエリアなので、
多くのお客の集客を重視している様な業態にはピッタリのエリアといえます。
ただ周辺に競合ができ易く、価格競争が生じやすいです。
またお客をどうすれば自分の店に来てもらえるか常に試行錯誤が求められ面もあります。
『奥目黒』と一括りになってはいますが、
隣接していながらも3つのエリアは全て異なる色を持った街です。
賃料相場は都心の繁華街に比べると多少安価にはなりますが、
そのエリアに合った業態であるか、そのエリアに需要があるのかをよく検討する必要があります。
弊社は経済産業省の商業統計データ及び技研商事インターナショナル株式会社提供の
商業分析データ等を基に、当社独自の分析を行い出店をご検討されているテナント様へ
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