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創業時, 大手外食チェーン, 牛丼, 店舗開発

こんにちは。
 
今回特集するのは、時間がない中でも手軽に素早く食べられる牛丼。
牛丼と言えば「吉野家」、「松屋」、「すき屋」の3社が有名ですね。今回は老舗のイメージが強い「吉野家」の創業時を特集します。
 
引用:https://www.photo-ac.com/main/detail/25563878
 
■吉野家
吉野家は1899年に東京・日本橋にあった魚市場に誕生します。お客様は魚河岸で働く職人たちで、重労働でかつ、いったん仕事が始まってしまうと食事をする時間もありませんでした。そこで、料亭で働いていた創業者・松田栄吉が、当時はしりだった「牛めし」に目をつけます。美味しいものをお腹いっぱい食べてもらうため、当時まだ高級だった牛肉とごはんを、上等な器「有田焼の丼」で提供し職人たちの胃袋を満たしたのが始まりです。
 
1926年、関東大震災による魚市場が築地へ移転することに伴い、吉野家も移転します。吉野家の評判は日に日に広がり、カウンターの後ろには取り囲むように牛丼の順番を待つお客様で溢れました。
 
引用:https://www.photo-ac.com/main/detail/25763531#goog_rewarded
 
1945年、東京大空襲により店舗を焼失しますが、戦後すぐに屋台で商売を再開します。当時は食材も十分に揃わぬ状況下での営業であったといいます。
 
引用:https://www.photo-ac.com/main/detail/25176561
 
1947年、戦争から復員し家業を手伝うようになった松田瑞穂は、かつて築地に出店していた人と組合をつくり、築地市場で店舗を再開します。
当時、吉野家の牛丼は鰻重と同じぐらいの価格で、高級な食事でしたが、店舗にはお客様が絶えませんでした。
1952年頃には24時間営業にも挑戦し、築地の名物店となります。
 
その後、株式会社吉野家を設立し、年商1億円を目標に「はやい、うまい」というモットーを掲げ走り出します。
これまでは牛丼以外のメニューも提供していましたが、メニューを牛丼のみ絞ります。「お客様は牛肉を食べに来ている」と考え、それまで具材として入っていた焼豆腐、筍をレシピから外し、牛肉と玉ねぎだけのシンプルな「牛丼」の提供をはじめます。
 
1968年、ついに年商1億円を突破すると、次なる目標である年商3億円を達成するために、多店舗化を目指し、2号店となる新橋店を開店させます。
 
引用:https://www.photo-ac.com/main/detail/24784688#goog_rewarded
 
日本国内の吉野家の店舗は増え続け、1978年には200店舗を突破。1977年の100店舗突破から、わずか1年のことでした。
 
しかし、時代は牛肉輸入完全自由化以前。吉野家が確保できる輸入牛肉の量では、全店舗の牛肉をまかなえなくなってきていました。そこで、これまでの牛肉に、自由に輸入できるフリースドライの牛肉をブレンドすることを決定します。また、それでも牛肉の調達が間に合わず、お客様の来店頻度を減らす目的で牛丼の値上げを実施しました。
 
重ねて急速な店舗展開により資金繰りの悪化も重なり、1980年7月、会社更生法を申請することになります。
この倒産を機に、従業員たちは「牛丼が美味くなくなったら、お客様が離れてしまう」「お客様あっての吉野家である」と身をもって実感し、牛丼の品質にはより一層敏感になっていきました。そして、本来の「吉野家の味」を取り戻すため、評判のよくなかったフリーズドライ牛肉をやめ、原点の「吉野家の牛丼」に戻すことに決めます。
 
食糧管理法が廃止されると、独自のブレンド米が作れるようになったため、牛丼に最適な独自ブレンド米の開発や、牛肉の熟成期間を延長するなど、「吉野家」の味作りを追及します。
狂牛病問題で牛肉が輸入できなくなり、牛丼を全く作れなくなる時代もありました。
こうした120年の歴史を乗り越えながら現在の吉野屋に至ります。
 
 
いかがでしたでしょうか。
身近にある吉野家が120年を超える老舗であった事に驚きました。
その間、震災や戦争、牛肉の確保など何度も危機に直面するたびに、吉野家が奮闘し乗り越えてきた歴史を感じられました。
また、3大牛丼チェーンの中で、職人気質が一番強いイメージがありましたが、このような背景、乗り越えてきた歴史があってのことだったのですね。
 
 
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