vol.6 日本橋讃岐うどん ほし野
今回は日本橋に1号店を構える「日本橋 讃岐うどん ほし野」の2号店となる赤坂一ツ木通り店がオープンした。
コロナ禍で売上が前年対比104%を叩き出したした秘訣とは――
株式会社Arrival 代表取締役を務める星野氏に話を伺った。
『日本橋 讃岐うどん ほし野』出店希望条件 | |
エリア | 赤坂・日本橋・勝どき |
業態 | うどん |
ターゲット層 | サラリーマン |
坪数 | 10~20坪 |
融資 | 無 |
引渡し状態 | スケルトン |
勝てるエリアでの出店
星野氏は2号店の出店先を絶対に勝てるもしくは勝ち方を知っている赤坂・上野・勝どきで検討していた。
このエリアを選ぶということは、もちろんターゲットとしている層はオフィスワーカーだ。
コンセプトは、オフィスワーカーに普段使いしてもらう為に「500円・1000円でお釣りを出す」というものだ。だが、近年の物価高騰に伴い、やむを得ずメニュー料金の改訂を行い、現在ではワンコインで収まらなくなってしまったそうだが、客足は変わらず多い。
【こだわりうどんの食べ方】
【メニュー:生醤油うどん540円+480円】
赤坂 高級エリア土日の集客
日本橋と赤坂のいずれも土日はファミリー層が多い。
ファミリー層が多いということは店の回転率が落ちる。また想定客単価は600円程度で、1日の売上が10万円以下になることは覚悟していたそうだが、実際はなんと客単価1,700円程にものぼり、土日の売上が平日を上回るという。
現実は良い意味で予想を裏切る結果となった。
星野氏曰く、この辺りの住民の方々は安ければいいという趣向ではなく、高くても良いもの・美味しいものを食べたいと思うのでこの結果に繋がったのではないかと語った。
「1,000円の壁」
飲食業界には「1,000円の壁」というものが存在する。
飲食業界では1,000円以下の価格帯が手軽であり、多くの人々に受け入れられやすいという。
この価格帯はランチメニューやカフェの軽食、ファストフード等で一般的である。
飲食業界においては、価格設定が重要な要素となる。1,000円を超える価格になると、一部消費者は購買意欲が低下し、他の選択肢を検討する傾向にある。
そのため、多くの店舗やチェーンでは1,000円以下の価格で食事が出来るメニューを提供している。だが、良いもの・美味しいものを提供するのであれば赤坂のファミリー層に1,000円の壁の概念は低いと言える。
赤坂と日本橋の違い
赤坂店は土日のファミリー層が強みだが、日本橋店は平日のオフィスワーカーをいかに多く回転させるかを重視している。
日本橋の平日はランチ(11:00~15:30)のみでなんと10回転をしており、150杯以上をコンスタントに毎日提供している。
両店舗とも売り出し方は異なるが、売り上げは同等である。
そのエリアの特徴や需要を明確に見極めて戦略を練ることがいかに重要であるかがうかがえる。
コロナ禍での売上上昇
株式会社Arrivalでは「日本橋 讃岐うどん ほし野や」以外にも「日本橋天丼 金子屋」を赤坂で運営している。
天丼業態ではコロナの打撃を受けたが、うどん業態は前年対比104%とコロナ前より売上が上がった。営業時間の短縮、20時以降の営業制限を受けてこの数字を叩き出した。
この要因は、飲食店内での会話を控えるよう国から要請が出ていたり、1人で食事をすることが多かった時期だったからだと言える。通常複数人で来るお客は会話をしながら食事をするため、回転率が落ちるが、会話がないので必然的に回転率が上がった結果だ。
こだわりの内装
・赤坂では安かろう悪かろうではないが、安い店は流行りづらい。
そう見込んだ星野氏は、高級エリアに合わせて内装にもかなりこだわり、投資を惜しまなかった。
内装業者は何社か見積もりを頼み、1番高い会社で発注を掛けた。
中でも日本橋店にも入れている日本の伝統工芸に数えられており、値が張る「組子細工」が内装や外観にふんだんに使用されている。
【内装に使用されている組子】
・「日本橋 讃岐うどん ほし 野 」の 日本橋店、赤坂 一ツ木通り 店の双方にあり、 店の 代名詞と言っ
ても過言ではない大きな提灯 は、1号店となる 日本橋店 が 出来た当初からあったものではない。
日本橋店はむろまち小路の1本裏の通りにあり、パッと見お店が視認しづらい場所にある。
そのため大きな提灯を店前に構えて店の存在を周知した結果、売上向上に繋がったという経緯がある。
それ以来この提灯は店にとって欠かせない存在となり、視認性良好な赤坂店でも取り入れる運びとなった 。
【外観:組子と大きな提灯】
今後の計画
株式会社Arrivalはとどまることを知らず、次なる出店計画をもう既に練っている。
また5年後までに最低10店舗の店舗拡大を行い、各店舗1,000万円の売上をあげる目標を掲げている。
【株式会社Arrival 代表取締役:星野氏】
バイタリティ溢れる星野氏は、「日本橋 讃岐うどん ほし野」日本橋店に基本的に出勤されているそうなので、皆さんも是非一度美味しいうどんと星野氏の笑顔を味わいに行っては如何だろうか。
最後に
今回の取材で出店先を決める際はエリアの特性や需要をきちんと認識することが、売上を上げるうえで重要であることを再認識させられた。
出店を検討しているエリアの特性等の詳細を知りたい方は、弊社が使用しているTEMPOLY ASSISTを駆使し最適な提案をさせていただくので是非一度問合せフォームからご相談ください。
★赤坂周辺の重飲食可能・居抜き物件のご紹介★(詳細ページへは図面をクリック)
【店舗概要】
『日本橋 讃岐うどん ほし野 日本橋店』
定休日:不定休
所在地:東京都中央区日本橋室町1-11-2 松楽ビル 1F
営業時間:[月~金]
11:00~15:30
17:00~22:00(L.O21:30)
[土・日・祝]
11:00~21:00(食事L.O20:30)
連絡先:03-6262-2727
『日本橋 讃岐うどん ほし野 赤坂一ツ木通り』
定休日:不定休
所在地:東京都港区赤坂4-3-3 赤坂レジデンス壱番館 1F
営業時間:[月~金]
11:30~16:00(L.O15:30)
17:00~22:00(L.O21:30)
[土・日・祝]
11:00~21:00(食事L.O20:30)
連絡先:03-6230-9464
※上記は2023年5月時点の情報となります。
営業時間が変更になる可能性がございますので、詳細は店舗へお問い合わせください。